韓国からの電話

先日、韓国から電話があった。聞き慣れない声の女性が「韓国でお会いした者ですが、覚えていますか?」と日本語で言う。「日本語を話せる韓国人」の知人の誰とも違う声だ。名前を訊ねると、その答えとともに筆者と会った状況も語ってくれたのだが…なんと!1年ほど前にソウルに行った時、友達を待つ間、暇を持て余していた筆者をショッピングモールへ案内してくれた女子大生の1人、チソンさんだった。

彼女たちは日本語は勿論、英語はあまりわからないようだったし、あの時は筆者の殆ど無いに近い韓国語会話能力だけが唯一のコミュニケーションツールだった。それでも、貧相ながらもお互いの母語の単語を教えあったりして、結構楽しく過ごしたのだった。その時、筆者以上にこのやり取りを大層楽しく思い、もっともっと意思疎通を図れるようになりたい、と考えた彼女は、それから日本語の勉強を始めたのだという!

彼女は「私の日本語、大丈夫ですか?」と心配そうに訊いてきたが、大丈夫も何も、こちらの言うことは殆どわかるようだし、彼女が話す速度もネイティブと変わらない。即ち「日常日本語会話」にまるで問題が無いのだ!イヤハヤ驚いた!

日本語と韓国語は良く似た言葉が多いので、そういった発見も含め、彼女は、もー、日本語の勉強が楽しくって仕方がないのだとか。日本のドラマも楽しんでいるという。この辺の動機が重要なんだろうな。楽しければどんどん吸収していくものだもの。

それに引き換え、自分の韓国語能力はどうだ!?はっきり言って、この1年、「無茶苦茶勉強した」という記憶は無いので、1年以上前の訪韓時につたない会話を駆使して一時的に上昇した能力より落ちているのは明らかだ。「使う機会が無いからねー」と言い訳して匙を投げている部分もある。

それにしても、韓国人の日本語習得の早さには驚かされる。別の友人、プヨンさんも、1年振りに会った時に電話口で流暢な日本語を話し出して驚かせてくれた。前に会った時はやはり日本語は全くわからなかったのに!今では日本語オンリーのタメ口メールを送ってくる。日本に半年ほど留学したセヨンさんは、やはり1年振りぐらいに会った時には、もー日本語ぺらぺら!

が、人によって言語に対する相性があるようで、日本語が上手な人は英語が苦手、もともと英語が得意だった人はなかなか日本語が上達しない、という傾向もあるようだ。

日本語科で学ぶ女子大生ペンパルのチュヨンさんは、英語なんか大嫌いだというし(「見かけが気持悪いから」白人も嫌いだそうだ)、以前通訳をしてくださったヒョンオクさんは「kamekonさんは英語がお上手で羨ましいです」とお世辞を言う。逆に、会社の日本語講座に参加したのをきっかけに日本人ペンパルを募集していたジュンソクさんは、もともと英語が得意だった。お互い、韓国語や日本語よりも英語での方がスムーズに意思疎通が図れたため、顔を会わせた時は殆ど英語で済ませてしまった。最近は日本語の勉強は休止してしまい、会社の講座も英会話能力強化のプログラムに切り替えたそうだ。

他の「英語が出来る」韓国人の知人も、日本人の友達が増えたからといって、敢えて日本語を勉強しようとは思わないようだ。まー、英語の方が広い範囲で通用するし、「日本人の知人」とはもともと英語で交流をしていたケースも多いから、余程の語学マニアでもなければ更に日本語を学ぶ必要はない。チソンさんのように「コミュニケーションをとりたい」という理由で日本語学習を始めるいわれは無い訳だ。

それにしても、韓国人というのは電話好きなのかね???唐突に電話してきたチソンさんも、ちょっとお話がしたかっただけで、これといった用事があったわけでもない。また、おっちょこちょいの友人「ぱぼさん」は、「新年の挨拶だ」とかいって、やはり唐突に電話してきたことがあるし、ヒョンオクさんも「お話したいから」と言って電話をかけてきた。それはそれで嬉しいのでこちらは別にいいのだが、わざわざ国際電話をかけてまでお話したいのだろうか???もともと電話嫌いの筆者にはそのあたりが解せない。

また、仕事上の問い合わせでやはり韓国から電話がかかってきたのだが、別にメールでも済む様な内容だった。ていうか、メールの方がすっきりはっきりカタがつけられそうな内容だったのだ。